🍪 はじめに
3回にわたって、大丸札幌店のデパ地下で懐かしの北海道スイーツを実食レビューしました。
今回は北海道を離れ、滋賀県の老舗和菓子店「たねや」の代表銘菓、ふくみ天平(てんびん) をご紹介します。
上品な見た目と、どこか懐かしさを感じる味わいが魅力の一品です。
🍫 商品について
「ふくみ天平」は、たねやを代表する和菓子で、最中種(もなかの皮)と餡が別々に包装されているのが特徴です。
食べる直前に、自分で餡を最中に挟んで完成させるスタイルになっています。
この“手作り最中”スタイルによって、最中の皮はサクサクのまま、餡はしっとりとした状態を保つため、食べたときの香ばしさと餡の風味のバランスが絶妙です。
餡は上品な甘さの小豆餡で、ほどよく塩気がきいており、素材の味をしっかり感じられます。
さらに、餡の中には小さなおもちが入っており、この柔らかなもち感が絶妙なアクセントになっています。
私のようにあんこが得意ではない人間にとっても、このおもちの存在はありがたく、全体の甘さをやわらげてくれる名脇役のような存在です。
1個ずつ個包装になっており、日持ちもするため、贈り物や手土産にもぴったりです。
🍵 私とふくみ天平
私と「ふくみ天平」との出会いは、前回まで書いた札幌大丸のデパ地下で定期的に行われていた出店イベントでした。
もともと私はどちらかというと洋菓子派で、和菓子を自分で買うことはめったにありません。
そんな中で購入に至ったのは、ある印象的な体験があったからです。
それは、20代半ばのころに“えらい方”のご自宅にお招きいただいたときに出されたお茶菓子。そのとき出てきたのが、ふくみ天平のような最中でした。
なぜ「ような」と書くかというと、当時は商品名を知らず、あとで調べてみると似た構造の最中がいくつかあり、いまだに確証が持っていないからです。
初めて見たとき、最中の皮と餡が別々になっていて、「これ、どうやって食べるの?」と戸惑いました。
すると相手の方が先に作って見せてくださり、ようやく理解。そして一口食べた瞬間に、最中のパリパリ感に衝撃を受けました。
それまで私が知っていた最中は“しなしな”のタイプばかりだったので、まるで別物。
さらにそのとき出されたお茶(たぶん玉露)も極上で、このときの体験が最中の印象を変えるきっかけになったと思います。
それ以来、「もう一度あの最中を食べたい」とずっと思っていたところ、札幌大丸のデパ地下で偶然「たねや」が出店していて、似た最中が売っているのを見つけて購入しました。
話が一周回りましたが、これが私とふくみ天平の出会いです。
改めて食べてみると、やはり最中のパリパリ食感と餡の上品な甘さ、そして中のおもちの柔らかさが加わった絶妙なバランスは記憶のとおりでした。
それ以降、札幌大丸で「たねや」の出店を見つけた際には、必ず購入するほどのお気に入りになっています。
✅ まとめ
たねやの「ふくみ天平」は、見た目の上品さ、最中の香ばしさ、餡とおもちの調和が見事に融合した完成度の高い和菓子です。
食べた瞬間のパリパリ感や広がる香ばしさとやさしい甘さが、心をほっと和ませてくれます。ぜひ一度味わってほしい一品です。
前回、札幌大丸でお菓子を爆買いしたときに、たまたま出店していて購入できましたので、次回はこの「ふくみ天平」の実食レビューをお届けします。